ONO4538-52試験 ONO4538-52試験

■非小細胞肺癌(NSCLC)の一次治療におけるオプジーボを含むレジメン

■ONO-4538-52試験について
- 対象は、化学療法未治療のEGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性及びROS1融合遺伝子陰性の切除不能な進行・再発の非扁平上皮NSCLCです。
- 目的は、オプジーボ併用群のプラセボ併用群に対する優越性の検証と安全性の検討です。
- 日本/台湾/韓国で実施され、日本人の割合は約70%でした。
- 無増悪生存期間(PFS)について、オプジーボ併用群のプラセボ併用群に対する優越性が統計学的に検証されました(p<0.0001両側:有意水準0.0363、層別log-rank検定*1)
*1:PD-L1発現率(≧50%、1-49%、<1%又は判定不能)、ECOG PS(0と1)、性別(男性と女性)を層別因子とした
- PFS中央値はオプジーボ併用群で12.12ヵ月、プラセボ併用群で8.11ヵ月であり、オプジーボ併用群のプラセボ併用群に対するハザード比は0.56*2でした。
*2:投与群を共変量、PD-L1発現率、ECOG PS、性別を層別因子としたCox比例ハザードモデル
- 副作用発現率は、オプジーボ併用群で98.5%(269/273例)でした。
4. 効能又は効果(一部抜粋)
切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
5. 効能又は効果に関連する注意(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
5.2 臨床試験に組み入れられた患者のEGFR遺伝子変異又はALK融合遺伝子の有無等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.9-17.1.11参照]
6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
7. 用法及び用量に関連する注意(一部抜粋)
〈効能共通〉 7.1 本剤は、30分以上かけて点滴静注すること。
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
7.4 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること。[17.1.10参照]
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、必要に応じて血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等はDIページをご参照ください。
添付文書改訂時の評価資料のためご紹介いたします。
化学療法未治療のEGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性及びROS1融合遺伝子陰性の切除不能な進行・再発の非扁平上皮NSCLCを対象とした国際共同第Ⅲ相ONO-4538-52試験
試験概要
小野薬品工業/ブリストル・マイヤーズ スクイブ:国際共同第Ⅲ相(ONO-4538-52)試験成績(社内資料)(添付文書改訂時評価資料)
患者背景
日本/台湾/韓国の3ヵ国で実施されました
日本人の占める割合は約70%でした

6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
7. 用法及び用量に関連する注意(一部抜粋)
〈効能共通〉 7.1 本剤は、30分以上かけて点滴静注すること。
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
7.4 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること。[17.1.10参照]
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、必要に応じて血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
有効性
無増悪生存期間(PFS)について、オプジーボ併用群のプラセボ併用群に対する優越性が統計学的に検証されました(p<0.0001両側:有意水準0.0363、層別log-rank検定*1)
ORRは、オプジーボ併用群61.5%、プラセボ併用群50.5%でした
*1:PD-L1発現率(≧50%、1-49%、<1%又は判定不能)、ECOG PS(0と1)、性別(男性と女性)を層別因子とした
● 無増悪生存率(PFS)[IRRC判定]〔主要評価項目〕
![無増悪生存率(PFS)[IRRC判定]〔主要評価項目〕](/sites/default/files/assets/p/f/img/cancer/nsclc/4538-52/2y-fudata/img04.png)
● 奏効率(ORR)、病勢制御率(DCR:CR+PR+SD)、最良総合効果(BOR)[IRRC判定]〔副次的評価項目〕
![奏効率(ORR)、病勢制御率(DCR:CR+PR+SD)、最良総合効果(BOR)[IRRC判定]〔副次的評価項目〕](/sites/default/files/assets/p/f/img/cancer/nsclc/4538-52/2y-fudata/img05.png)
小野薬品工業/ブリストル・マイヤーズ スクイブ:国際共同第Ⅲ相(ONO-4538-52)試験成績(社内資料)(添付文書改訂時評価資料)
●PFS[IRRC判定]のKaplan-Meier曲線(PD-L1発現率別)[主要評価項目・サブグループ解析]
オプジーボ併用群のプラセボ併用群に対するPFSのHRは、PD-L1 <1%又は判定不能で0.55、PD-L1 1-49%で0.63、PD-L1 ≧50%で0.55でした
![PFS[IRRC判定]のKaplan-Meier曲線(PD-L1発現率別)[主要評価項目・サブグループ解析]](/sites/default/files/assets/p/f/img/cancer/nsclc/4538-52/2y-fudata/img06.png)
- *1:Kaplan-Meier法
- *2:Brookmeyer-Crowley法
- *3:投与群を単一の共変量とするCox比例ハザードモデル
6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
7. 用法及び用量に関連する注意(一部抜粋)
〈効能共通〉 7.1 本剤は、30分以上かけて点滴静注すること。
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
7.4 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること。[17.1.10参照]
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、必要に応じて血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
● 全生存期間(OS)〔副次的評価項目〕
2年生存率は、オプジーボ併用群55.3%、プラセボ併用群50.7%でした

● 後治療[安全性:その他の評価項目]
![後治療[安全性:その他の評価項目]](/sites/default/files/assets/p/f/img/cancer/nsclc/4538-52/2y-fudata/img08.png)
小野薬品工業/ブリストル・マイヤーズ スクイブ:国際共同第Ⅲ相(ONO-4538-52)試験成績(社内資料)(添付文書改訂時評価資料)
安全性
オプジーボ併用群の副作用発現率は、98.5%(269/273例)、Grade 3以上の副作用発現率は、74.7%(204/273例)でした

- *1:投与群の中止に至った副作用は、投与群の最後の薬剤の投与中止に至った副作用と定義した。
- *2:治験薬(オプジーボ又はプラセボ)の投与中止に至った副作用は、治験薬に対する処置が「Drug Withdrawn(投与中止)」である副作用と定義した。
- *3:すべての薬剤の投与中止に至った副作用は、治験薬及びすべての化学療法に対する処置が「Drug Withdrawn(投与中止)」である副作用と定義した。


医師から報告された有害事象名は、MedDRA ver22.1Jを用いて読み替え、GradeはCTCAE v4.0を用いて評価しました。因果関係の判定基準:因果関係は、「関連あり」、「関連なし」の2段階で判定され、「関連あり」と判定された場合に、副作用として集計しました。なお、「不明」とされた場合も副作用として集計しました。また、発現頻度は、最終投与後30日以内に発現・増悪した副作用を対象として集計しました。
留意すべき副作用は、免疫介在性の可能性があり、頻回なモニタリングと介入を必要とする副作用です。
小野薬品工業/ブリストル・マイヤーズ スクイブ:国際共同第Ⅲ相(ONO-4538-52)試験成績(社内資料)(添付文書改訂時評価資料)
6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
7. 用法及び用量に関連する注意(一部抜粋)
〈効能共通〉 7.1 本剤は、30分以上かけて点滴静注すること。
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
7.4 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること。[17.1.10参照]
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、必要に応じて血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
臨床検査値異常変動を含む副作用はオプジーボ併用群で98.5%(269/273例)、プラセボ併用群で99.6%(274/275例)に認められました。
重篤な副作用はオプジーボ併用群で41.8%(114例)、プラセボ併用群で26.9%(74例)に認められ、主なもの(3%以上)は、オプジーボ併用群では発熱性好中球減少症9.5%(26例)、発熱4.0%(11例)、肺臓炎3.3%(9例)、プラセボ併用群では発熱性好中球減少症4.4%(12例)でした。
投与中止に至った副作用として、投与群の中止に至った副作用(投与群の最後の薬剤の投与中止に至った副作用)、治験薬(オプジーボ又はプラセボ)の投与中止に至った副作用、〈治験薬に対する処置が「DrugWithdrawn(投与中止)」である副作用〉、並びにすべての薬剤の投与中止に至った副作用〈治験薬及びすべての化学療法に対する処置が「Drug Withdrawn(投与中止)」である副作用〉を集計しました。
投与群の中止に至った副作用は、オプジーボ併用群16.5%(45例)、プラセボ併用群4.4%(12例)に認められ、最も発現率の高かったものはオプジーボ併用群では肺臓炎2.2%(6例)、プラセボ併用群では大腸炎、腸炎、腸管穿孔、大腸穿孔、アナフィラキシー反応、肺炎、クレブシエラ菌性肺炎、食欲減退、筋力低下、末梢性ニューロパチー、急性腎障害、急性間質性肺臓炎、喀血及び間質性肺疾患各0.4%(1例)でした。
治験薬の投与中止に至った副作用は、オプジーボ併用群14.7%(40例)、プラセボ併用群3.6%(10例)に認められ、最も発現率が高かったものは、オプジーボ併用群では肺臓炎2.2%(6例)、プラセボ併用群では間質性肺疾患0.7%(2例)でした。
すべての薬剤の投与中止に至った副作用は、オプジーボ併用群6.6%(18例)、プラセボ併用群1.5%(4例)に認められ、最も発現率が高かったものは、オプジーボ併用群では発疹1.1%(3例)、プラセボ併用群では肺炎,クレブシエラ菌性肺炎,食欲減退及び筋力低下各0.4%(1例)でした。
最終投与後30日までに治験薬又は化学療法の毒性により死亡した被験者の割合はオプジーボ併用群1.1%(3例)、プラセボ併用群1.1%(3例)でした。内訳は、オプジーボ併用群では発熱性好中球減少症、敗血症及び喀血が各1例、プラセボ併用群では上部消化管出血、クレブシエラ菌性肺炎及び敗血症が各1例でした。
小野薬品工業/ブリストル・マイヤーズ スクイブ:国際共同第Ⅲ相(ONO-4538-52)試験成績(社内資料)(添付文書改訂時評価資料)
6. 用法及び用量(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回480mgを4週間間隔で点滴静注する。他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回240mgを2週間間隔又は1回360mgを3週間間隔で点滴静注する。
7. 用法及び用量に関連する注意(一部抜粋)
〈効能共通〉 7.1 本剤は、30分以上かけて点滴静注すること。
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
7.4 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合、併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること。[17.1.10参照]
8. 重要な基本的注意(一部抜粋)
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
8.10 本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、必要に応じて血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.5参照]
各適応症を含めた副作用
重大な副作用として、間質性肺疾患、重症筋無力症、心筋炎、筋炎、横紋筋融解症、大腸炎、小腸炎、重度の下痢、1型糖尿病、重篤な血液障害、劇症肝炎、肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎、甲状腺機能障害、下垂体機能障害、神経障害、腎障害、副腎障害、脳炎、髄膜炎、重度の皮膚障害、静脈血栓塞栓症、Infusion reaction、血球貪食症候群、結核、膵炎、重度の胃炎、ぶどう膜炎が報告されています。
〈単独投与〉
主な副作用(5%以上に発現)は、下痢、悪心、疲労、無力症、食欲減退、関節痛、そう痒症、発疹でした。
〈併用投与〉
主な副作用(5%以上に発現)は、好中球減少症、貧血、血小板減少症、白血球減少症、悪心、下痢、嘔吐、便秘、 口内炎、腹痛、疲労、発熱、無力症、倦怠感、食欲減退、高リパーゼ血症、高アミラーゼ血症、関節痛、味覚異常、発疹、そう痒症、丘疹性皮疹、脱毛症、手足症候群でした。
電子添文の副作用及び臨床成績の安全性の結果をご参照ください。
オプジーボ電子添文2023年6月改訂(第18版)




2023年7月作成
OPD-Z10925B
