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製品に関する重要なお知らせ

がん免疫療法クリニカルパス・活用資材(悪性黒色腫) 名古屋大学医学部附属病院のクリニカルパス・活用資材

更新日:

名古屋大学附属病院皮膚科では、オプジーボによる治療を3週間ごと1泊2日のサイクルで行っており、このたびその電子パスを作成した。副作用発現の前兆を漏れなく効果的にチェックでき、また観察結果をグレード化することで、臨床データとして集積・分析することも可能だ。さらに、日本クリニカルパス学会の統一用語とコードを用いており、他施設でそのまま使用できる汎用性の高いパスとなっている。

クリニカルパス・活用資材 作成者

皮膚科 横田 憲二 医師

皮膚科

横田 憲二 医師

皮膚科 杉本 昌世 医師

皮膚科

杉本 昌世 医師

皮膚科 柳生 知秀 看護師

皮膚科

柳生 知秀 看護師

メディカルITセンター 舩田 千秋 氏

メディカルITセンター

舩田 千秋 氏(日本クリニカルパス学会 評議員)

インタビュー:クリニカルパス・活用資材 作成のポイント

名古屋大学附属病院皮膚科の皆さん

パスを作成されたきっかけをお聞かせください。

横田医師
当院ではオプジーボの治療を入院で行っていますが、皮膚科は血管外科・口腔外科・総合診療科との4科混合病棟となっていて、病棟看護師は化学療法ケア以外に手術対応、処置など多くの業務を行っています。このような多忙な業務の中で、医師はもちろんですが、看護師は化学療法施行時の副作用チェックを漏れなく行うことが求められます。オプジーボによる治療は今のところ3週間に1回のサイクルで行っていますが、逆にいえば3週間に1回しか患者さんの状態を診ることができないことになります。したがって、入院治療中に副作用の前兆を見逃さないことが重要であり、パスがあればそのようなチェック漏れを防げるのではと考えました。治療する医師としては、患者さんを重篤な副作用にさらさないことが非常に重要だと考えています。
杉本医師
パスの作成にあたっては、副作用など薬剤の特性について薬剤師から情報提供を受けました。観察項目の設定には現場の看護師の意見を反映し、検査のタイミングなどはベッド管理の観点も踏まえ、看護師長にも相談して設定しました。
柳生看護師
オプジーボは従来とは違った新しい作用の抗がん剤で、今までにない新たな副作用が出るというところから、看護師が観察する視点をそろえることが必要だと考えました。

かなり多くの観察項目が挙げられています。すべてをチェックするとなると看護師の業務負荷が増えるのでは?

舩田氏
このパスは観察結果をすべてグレード化して記録するようになっており、従来は記述式だった看護記録が、プラス・マイナスの簡単なチェックで済みます。項目数は確かに多いですが、パスの項目さえチェックしていれば確認漏れを防ぐことができるので、運用数が増えるほど結果的に利便性が実感してもらえると考えます。
横田医師
当科では現在13例のオプジーボ治療を行っていますが、今後診療科を超えて使用例が増えていくことを考えると、他科の患者さんもいる病棟をラウンドする中で、効果的にチェックできるというのもポイントです。
柳生看護師
パスを導入することで、看護師の業務負荷が増えてしまうのではという不安はありましたが、電子カルテシステムへ入れこみ整備することで、業務の効率化を図ることができました。また、先生方が看護師に薬剤についての勉強会を行ってくれたことで、副作用観察の必要性を理解できました。

観察項目をグレードで記録するメリットは?

舩田氏
このパスはいかに客観的な臨床データを残すかを念頭に作成しています。副作用の前兆や経過など、観察結果をグレード化することでデータとして集積が可能になり、その集積と分析が以降の治療に役立っていくはずです。
さらにこのパスは、日本クリニカルパス学会で使用している統一用語やコードを用いた汎用性の高いものになっています。治療スケジュールやレジメンなど、それぞれの施設で異なる部分を変更するだけで、そのまま使用いただけます。

他の医療スタッフとの連携はいかがですか?

横田 憲二 医師
横田医師
患者さんの治療などの情報共有のため、週1回の合同カンファレンスを行っていますが、それ以外では電子カルテを介しての連絡や指示のやり取りとなります。その電子カルテも、記述式だと読み込むのに手間がかかり、ポイントがつかみづらくなります。パスには必要な観察項目やケアが網羅されており、注視すべきポイントがわかりやすいので、スタッフ全員が患者さんの状態を把握し共有するのに有効です。
杉本医師
これまでは化学療法部の医師が、オプジーボ投与を決定した時点で、電子カルテ上に心電図・レントゲン・採血結果についてのコメントを入れていました。パス運用後もその点は変わらないようになっています。
舩田氏
観察項目のデータがわかりやすい形で残るので、化学療法部の医師とも情報共有し、経過を診てもらうことができます。

このパスを今後もっと発展させていく計画はありますか?

横田医師
医師としてはやはり、3週間に1回の入院と入院の間に、自宅で副作用症状が起きていないかが心配です。患者さん自身に副作用症状の発現をチェックしてもらえるようなツールがあるといいですね。また、患者さんは状態がよくなるとついチェックを忘れてしまいがちですから、最初に説明するだけでなく、機会あるごとに繰り返し指導していく必要があります。
舩田氏
患者さん用のパスは作成中です。入院中の治療スケジュール、治療についての説明文書、また自宅での状態を患者さんに記載してもらうためのツールを検討しています。
柳生看護師
患者さんに副作用が出た場合、重篤化する前に発見していくことで早期対処がされ、患者さんが望む治療がずっと受けられるよう支援することが看護師の役割と考えます。そのためにもパスを用いて統一した視点での観察は欠かせません。今回、初めてパス作成にかかわったのですが、実際に作成すると、アウトカムの考え方やバリアンスをどうとらえるかなどを学ぶことができました。院内でもパスを強化していく取り組みが始まっているので、これをきっかけに他のパスも整備していきたいです。
杉本医師
この運用がプラスになることがわかれば、他の薬剤や手術についても拡げていきたいです。
舩田氏
現在、当院でのパス運用率は全体の2割程度と低いですが、このオプジーボのパス運用を契機に、他の診療科でももっとパスへの理解が深まっていくようにしたいですね。
名古屋大学附属病院皮膚科の皆さん

名古屋大学医学部附属病院のクリニカルパス・活用資材

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  • 院内パス(1泊2日)

    参考パス:院内パス(1泊2日)(電子版)

  • 患者用パス(オーバービュー)

    参考パス:患者用パス(オーバービュー)

  • オプジーボ投与前問診票

    参考パス:投与チェックシート

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